2012年7月20日金曜日

7月19日(後発5日目)

今日はパヤタスのゴミ処分場があるICANの事業地を訪問しました。
 最初にゴミ山の全景が見える場所に行きました。写真にあるのがゴミ山です。50mクラスのものが2つあります。



 その後グループに分かれて家庭訪問に行きました。各家庭では、どのような経緯でここに住み、どのように生計を立てているのか等をうかがいました。共通しているのは、ゴミ山のせいで健康被害などに見舞われる一方で、ゴミ山が収入源であるということです。
 2000年にゴミ山が崩落して多くの人々が犠牲になりました。これが慰霊碑です。この後政府によって一旦ゴミ山は閉鎖されましたが、近隣住民の「ゴミ山がないと生活が成り立たない」という訴えによって再開されました。簡単には解消できない問題です。






 家庭訪問で見たり聞いたりしたことを紙にまとめて、グループごとに発表をしてシェアをしました。
 ICANスタッフのYosukeさんより、パヤタスにおける活動内容を説明していただきました。
この建物はパヤタスの住民が現在運営をしており、薬局などから収益を得ています。
 昼食です。お母さん方が作ってくれました。ここで出されたシニガンは、本来はもっと酸っぱいのですが、私たちに合わせて優しい味に作ってくれました。



 ICANが、ゴミ山に頼らずに生計を立てることを目標としたフェアトレードの工房を訪問しました。生徒もお土産に商品を購入していました。ただ「買う」という貢献ではなくて、これを友達や家族に渡すときに、どういう経緯で手に入れたお土産なのかを「伝える」貢献をしてほしいと思います。
 育児や医療についてのアドバイスを地域住民にしています。
 医者の診療です。




今日はICANの事務所でシェアリングとご飯を食べました。明日はいよいよカビテの宿泊研修です。

<今日の感想>
Tamawo. 市場のハエがすごかった。ゴミ山はその量の多さに圧倒された。家庭訪問では、立ち退きを迫られているが、国から貰う7,000Pでは足りないという話が印象的だった。協同組合は、みんな協力して今の形になったのだと知った。
Tomohiro. ゴミ山の近くにダムがあり、自分たちが水道水を飲めない理由がわかった。山は思ったより大きく、下の方は緑が生えていた。生きるために汚い山に登っていく必要があるというのは考えさせられると思った。
Kaito. 臭いは想像よりも臭くなかった。家庭訪問の家は狭く、みなゴミ山から収入を得ていた。ゴミ山はこれからも大きくなると聞いて驚いた。
Koki. ゴミ山が必要悪であるという話を聞いて、考え方が変わった。お金がなく生活は厳しいが、人々は楽しそうに暮らしていた。パグパグという、残飯を拾ってきて調理して食べるという話が印象的だった。
Issei. ゴミ山は思ったよりも大きく、最初は普通の山があるのかと思ったほどだった。収入源であるゴミ山で、イヤリングなどを見つけて換金するというのが驚いた。
Daiki. 道ばたには犬のふんが落ちていて、ハエは多く汚かった。診療所では、子どもの数が多くて驚いた。片足がないおじさんもいてびっくりした。
Keishi. バスから見たゴミ山はとても大きく、予想を超えていた。臭いはそれほど感じなかったが、家庭訪問で訪れた家はせまかった。
Kazuya. 最初はただの山だと思った。昔は谷だったそうで、きれいだったころの姿を見てみたいと思った。14歳以下は山に入れないと決まっているが、周りのジャンクショップでは普通に働いているので、何のために決めたんだろうと思った。
Yoshito. ゴミ山は大きく、町中にはハエがいっぱいいた。毎日ゴミを拾ってその日の収入を得ているので、休みもあまりなく大変だと思った。道ばたにも菓子の袋などがたくさん落ちていた。
Taku. 車を降りると異臭がしてハエがたくさんおり衝撃的だった。家庭訪問までの道のりは足場が悪く、いろいろなものが散乱しており大変だと思った。診療所では結核について知ったり、医療の現状を教えてもらい勉強になった。
Manami. ハエが多く、野良犬や鶏などがおおくいた。ゴミ山については、人の住む場所まで拡大が予想されており立ち退きを求められている家が多くある一方で、彼らの収入源でもあった。最初は、ICANなど、地域住民は周りに頼りっぱなしだと思っていたが、自分たちでなんとかしようと行動していることを知った。

<ICANスタッフYosukeさんのお話>
このような場面に出くわすと、上からものを見てしまいがちです。私たちの目線で、何が足りない、何が理想とずれているのかと考えていても、実際の彼らの社会では役に立たないこともあります。現地の人の目線から、差がどうなったのかを考えていかなくてはなりません。協同組合など、もとは何もないところから現状まで活動を進めてきています。実社会の名古屋で、差が埋められなかったり、埋めようとしなかったりという現状があればそれはパヤタス以下だと思います。パヤタスが差を埋めてきたという点は評価をしてほしいと思います。



1 件のコメント:

  1. 貴重な体験ができましたね。
    まだ5日目です、体調を崩さないように睡眠をしっかりとって頑張って下さい。

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