2012年7月17日火曜日

7月17日(後発3日目)

今日は公立高校を訪問しました。昨日の私立高校と何が異なり、何が同じなのかをしっかりと肌で感じてきましょう。


 まずは歓迎会です。様々な出し物や踊りを披露してくれました。学校に着いたとたんに歓声と手を振る人の多さに驚くほどでした。もてなしの文化が出ていますね。





 その後、グループに分かれて自己紹介など簡単な交流をしました。ラ・サールを経験して少し交流に慣れてきているように思います。


 この学校は、ゴミ処分場で名前をよく耳にするパヤタスという地区にある公立高校です。昨日の私立ラ・サール高校は全部で4,000人ほどでしたが、こちらは7,000人が通っています。一度に全員は入りきらないので、午前登校と午後登校の二部制になっています。ちょうど交代の時間だと、登下校の生徒でいっぱいになります。昨日と比べると、一つの教室に生徒が大勢座っているのが分かりますね。だいたい70-80名ほどが一つの教室に入ります。教室と校舎の写真それぞれに本校の生徒がいるのですが、見分けがつきますか?


 昼食です。フィリピンではスプーンとフォークでご飯を食べます。少しずつこちらも慣れてきました。




 全員がサインを求められたり、Facebookのアカウントを聞かれたりしました。パヤタスの地域にとって、インターネットはお金がかかる娯楽です。アカウントの交換をすることは禁じていますので名前だけ。このように私たちにとっては何でもないことでも、やはり大きな差が存在していることが分かります。

 その後の交流でも、様々な出し物を披露してくれました。
 お返しに、Kokiがダンスを踊りました。全員でも出し物を披露しました。
 浴衣と甚平を持っていったので、伝統的な日本の服装の説明をしました。
 記念撮影です。

 時間ができたのでゲームをしました。盛り上がっていますね。
 帰りがけに、校長先生にご挨拶をしました。
私たちが訪問するということで、Welcomeボードが置かれていました。ありがたいことですね。
昨日のラ・サールでは学費が11万ペソ(約22万円)という話をしましたが、公立高校の授業料は無償です。しかし、教科書代や交通費のお金などが不足しているために、学校に通えない子や、途中で来れなくなてしまう子が多くいるのだそうです。
フィリピンでは「教科書(textbook)」「教師(teacher)」「教室(teaching room)」の3Tが不足しているといわれています。狭い教室になぜ多くの子どもが入らなくてはならないのか、その理由が見えてきます。これに加えて、優秀な人材が高所得を得られる海外に流出することによる教員不足や、家庭の経済状況も相まって、10人の就学年齢の子どもの中で小学校を卒業できるのは6人、高校卒業は4人、大学卒業は1人といわれています。

<今日の感想>
Keishi. 歓迎会での舞踊は感動した。みんな踊りや歌がうまくてびっくりした。昼食もおいしかった。ラ・サールと比べて、教室にエアコンがないところもあり、外の騒音がうるさかった。
Yoshito. 昨日よりも今日の方が人々が優しかった気がする。生活が豊かになるほど、人は冷たくなっていくのだろうか(ラ・サールの人が冷たかった訳ではないけど)。隣の子が話しかけてきて、「人はみんな同じだから−」と言っていたのが印象的だった。
Taku. 高校に着く前から、町の雰囲気が変わった。授業体験では、数学の授業で当てられて、前で問題を解いたら正解だったようですごく盛り上がった。クラスの人数が多く、70人はいたと思う。
Tomohiro. 高校の生徒は非常にフレンドリーで、楽しい思い出を作ることができた。自分が思っていた以上に仲良くしてくれてびっくりした。指示に応じてグループに分かれるゲームが楽しかった。
Issei. バスを降りたら少し臭いがした。教室はラ・サールと比べると狭く、暑く、汚かった。みんなとても積極的だが、ラ・サールよりも背が低くて体が細かった。
Manami. 景色がすぐに変わっていった。高校は広く、人がとても多かった。民族舞踊は、ドレスがスペインのものに似ていて、植民地時代の関わりがあるのかと思った。教室には80人くらいいて、時には床に座ることもあると聞いてびっくりした。
Tamawo. 行く途中で前にテレビで見たトタン屋根の家を多く見かけた。ラ・サールとは雰囲気が違っていた。授業は工事の音でとてもうるさく、聞き取れないところもあった。環境は今までと違うが、生徒はみんなフレンドリーで、携帯電話を持っている子もいた。
Kazuya. 体験授業のときに、隣の子がプリントを見せて説明してくれたが、一部何を言っているのかわからないところがあって悔しかった。もっと英語を話せればと思う。ラ・サールよりも周りの音がうるさかった。交流ゲームが楽しかった。
Daiki. 最初に見せてくれたパントマイムが嬉しかった。国語と数学の授業を受けたが、教室はとても暑かった。学校はラ・サールより狭いのだが、生徒の数はとても多かった。
Kaito. 周りの家々が汚く、空気も違っていた。学校ではたくさんの人が話しかけてくれて嬉しかった。授業では、小さな教室に多くの人がいたけれど、みんな積極的に手を挙げていて日本とは違うと思った。
Koki. 高校までの道のりで汚い家を見てびっくりした。高校は意外ときれいだった。自分のことを聞いてきてくれたり、写真を撮ったりと楽しかった。ダンスをしてくれて、国の伝統的な踊りが根付いていていいなと思った。

<ICANスタッフYukiさんのお話>
みんな積極的に参加していました。フィリピンの子どもの印象を「明るくてフレンドリー」と言っていましたが、明日はその表面的に出てくる笑顔の奥に目を向けてほしいと思います。路上の子どもとの交流の中では、家庭訪問など、もっと深いところまで踏み込んでいきます。普段の観光などでは絶対にない交流の機会になるので、楽しみにしていてほしいと思います。



4 件のコメント:

  1. 写真では緑が多く良い環境にみえますね。
    行って始めて解ることなのでしょう。

    まだ、みんなの顔には余裕がありそうですね。

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  2. 写真からは全く貧困とか感じられません。現地に行かないと感じ取れないところですね。

    koki君のダンスも見てみたいです。

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  3. 人数が多い事と、昨日とは違って女子生徒がいるためか、華やかに見えます、
    女子生徒の方が多いのでしょうか?

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  4. よろしくお願いいたします。
    お世話になってます。
    楽しく充実した様子で嬉しくおもいます。

    いろいろ見聞を深めてください。        近藤母

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